第22回 金光教東京平和集会

 金光教東京センターは7月18日(日)、金光教館イーストホールにおいて、第22回東京平和集会を開催した。
 本年度のテーマは「みんながつくるみんなの平和―世界の平和はわたしの一歩から」。
 「南北問題」「非戦・平和」「親子」のひろばに分かれ、平和な社会を築くための方法を学び、これからの平和を考えた後、「平和祈願祭」を仕え、最後に3年ぶりの「平和行進」を、金光教館から上野恩賜公園まで行った。

 
南北問題のひろば
 「くらべてみよう 北のくらしと 南のくらし」
  南北問題のひろばは、 北の国の生活と南の国 が抱える問題は連鎖す る構造にあることを学 び、私たちにもできる 身近な活動を紹介することを願って企画された。
 ひろばは、紙芝居形式の物語に、参加者が一緒に考えるクイズをいくつか織り交ぜるかたちで進められた。紙芝居のストーリーは、東京に住む小学6年生のケイコちゃんが、南の国アジボカに住むお友達のタバヤとの交流を通して、学校へ行きたくても行けない子どもたちが沢山いること、南の国の人たちが一生懸命働いても豊になれない原因には、日本をはじめとする北側の国が密接にかかわっていることなど、世界のさまざまな不公平を勉強して、世界中の人々が幸せに暮らすことができるように、自分にもできる取り組みを探していく決心をするというものであった。司会者の軽快なトークと、巧みな紙芝居の読み手によって、ひろばは終始アットホームな雰囲気に満ちていたが、「就学率と識字率」「食物自給率」「児童労働」「森林伐採」のクイズでは、想像を遥かに超えた世界の状況に、参加者から驚きの声とともに、難儀な世界状況に心を痛める溜息があちこちからもれ聞こえた。
 休憩を挟んだ後半では、紙芝居の最後に紹介された実践例の中から、首都圏で活動している金光教のNGOグループ「絵本英訳プロジェクト」「クレヨンを送る運動」「ハートフル・トレード・プロジェクト」の活動体験の場が設けられ、参加者は、それぞれが興味のある活動の展示スペースを訪れて、活動の模擬体験に没頭していた。
 参加者からは、「金光教の人たちが行っている平和への取り組みを知ることができ、その活動を直に体験できたことはとてもよかった。」との声がきかれた。このことをきっかけにして、今後、さらに活動の輪が広がっていくことが願われる。
                     
非戦・平和のひろば

  非戦・平和のひろば は、来年、第二次世界 大戦後六十年を迎える 今日、イラクへの自衛 隊派遣や憲法改憲問題 にみられるように日本 は大きく戦争へと傾斜 しているとの認識を持 つ中で、改めて本教そ れぞれの平和実践を省 み、互いに学びあう中 で、それぞれの実践を さらに充実させ、さら に全教の平和運動とし て祈りと行動をここか ら力強く進めていくこ とを願いに開催した。
  第一部では、各地で 取り組まれている金光 教の平和実践のこれま での歩みと今後の課題 について、「沖縄遺骨 収集奉仕」(林雅信氏  〈代読・寺本公子氏〉)、 「広島平和集会」(寺本大円氏)、「ソウルイン釜が崎」(渡辺順一氏)、「山口、北九州、東京平和集会」(小柴宣和氏)、「非戦・平和ネット」(膳師豊氏)からそれぞれ映像を交えながら報告があった。
 第二部では、「憲法改憲問題について」とのテーマで辻井篤生氏から、「日本は戦後、新憲法において積極的非暴力平和主義を採用したが、近年の動きは、この武力によらない平和への希求が武力による平和へと大きく転換され、「戦争をしない、できない国」から「戦争をする、できる国」へと傾斜している。そこでは国家が全面に打ち出され、憲法のもう一つの柱である基本的人権が大幅に制限される事態になっている」との問題提起があった。
 続いて「平和祈願祭」と「平和行進」を結んでいく考え方について福嶋信吉氏は、パッション(苦しみ、痛みを背負う)という言葉やキリスト教における戦争肯定の論理が出てきた背景を紹介しながら、「本教の平和活動は、教義をアピールするという正義の立場にたって主張するものではなく、お取次そのものの姿である。それはその場に渦巻いている様々な苦しみ、怨念の魂の痛みを聞き、自らも痛み、苦しむことによって平和への思い、情念を強くしていくもの。その意味で平和祈願祭は、様々な暴力で傷ついた御霊様や今現実に苦しんでいる人々の声に耳を傾けながら、共々に平和への祈りを込めさせて頂くお祭りである。そしてその思いをもっての平和行進も、主張をアピールするデモではなく、根底にパッションの心を持ち、御霊様、そして子孫のために歩くものである」との発題があった。
                                     
              
親子のひろば

 親子のひろばでは、小 学校3年生以下の子ども とその親を対象に、身近 なところから平和を考え ようということで、親は 「育児ストレス」、子ど もは「ゴミのリサイクル」 について学んだ。 
 育児に現在奮闘中の親、少し余裕が出てきた親、これから育児が始まる親、いろいろな立場で日頃感じる育児ストレスについて語り合った。また、育児ストレスに関する育児雑誌への読者投稿を読んで、共感すること、ここまではひどくないといったことを思うままに語り合い、自分の思いが特別ではなくみんな同じ悩みやストレスを感じていることを理解し合った。
 その後は、「幼児視界体験メガネ」という実際の幼児の視界を表すメガネを工作し、子どもの視界が実はとても狭く、大人に比べて左右、上下ともに見えていない範囲が多いことを理解し、子どもの目線・立場で見たり考えたりすることの大切さを学習した。そして最後に、子育ての参考になるように「子どもを持つ親に対する教話集」のプリントをおみやげに持ち帰った。
 子ども達のひろばでは、最初に、いろんな動物が「たすけてー」と叫びながら逃げている絵が続き、内容を追っていくと実は人間が動物の住んでいた山や森や湖や川にゴミを次々に捨てていることが原因だったという内容の童話「やまから逃げてきた」を読み、聞かせた。読み終わったところで、実際にタヌキが「助けてー」と叫びながらひろばに入ってきて子ども達に助けを求め、自分達動物が安心して生きていけるよう、できるだけゴミを出さないで欲しいと訴えた。そして普段なにげなく捨てているゴミは実はほとんどリサイクルできるということを、ゴミの分別ゲームを通して学んだ。後半は、ペットボトルを使ったキャンディボックス作りをし、最後に今回の平和集会のためにHiーFuが作詞作曲した「手をつなごう」を、本人たちの歌詞指導を受けながら、全員で歌った。

平和祈願祭

 イーストホールに祭壇が設えられ、会場が薄暗闇になると、お香のにおいがし、楽の調べが流れてきた。先ほどまでのひろばの雰囲気とは全く違う、静かな祭典が始まった。
 祭主である東京センター所長が霊標に向かうと、笙の音が心地よく耳に入ってきた。みたま様への呼びかけがあり、灯明が供えられ、その後、平和合唱団の声に包まれて、献水と、平和の願いが込められたリボンが神前に供えられ、「平和の祈り」を奉唱した。
 平和祈願祭では、東京センター主催の平和協議会で明らかになってきた本教独自の慰霊・祈願のあり方として、時間〈過去(先祖)・現在(私)・未来(子孫)〉、場所〈国家等の特定の枠や地域〉、立場〈敵・味方、正・邪〉を越えて、すべてのみたま(死者)と参集者(生者)が共に一つになって、天地金乃神様に平和を祈願する儀式であるということを受け、今日までの、人間の愚行を神様にお詫びし、あらゆる戦火と構造的な難儀の中で亡くなっていったすべてのみたま様の立ち行きを願い、みたま様と共に、これからの平和を祈る祈願祭形式にして執り行った。
 祭典後、お供えしたリボンを、お下げし、リボンをつけて平和行進を行った。

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